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シュウウウウウウウウウウン!
光の裂け目が現れ、そこから人の影が揺らぎ、急速に形を整え実体化する。そして通路にリジュワナは姿を現した。
05:00
−めまいが…。
軽く目をつむり手を額にあてるリジュワナ。彼女は数秒深呼吸をすると顔を上げ、改めて周囲を見回した。
−まるで木造みたいな色合いだけど…。
彼女のいる場所は人気の無い通路で、一方の壁沿いに自動ドアとおぼしき扉がいくつか並んでいた。間違いなく全て何かの金属、あるいはプラスチック製と思われるのだが、壁や床の色調は茶系統で統一されている。
04:41
リジュワナはふと、通路のもう片側にある自分の身長大の物に気がついた。
「あ…」
黒く光っているので一瞬大きなコンピュータモニターか何かと思っていたそれは、宇宙空間を見渡す窓だった。リジュワナは窓に近づく。
近づくにつれ、窓の向こうの、やや端の方に黒以外の色彩が現れた。
−地球…光ってる…地図を見てるみたいに大きい…。本当に、来たのね、宇宙船…。
リジュワナはふと、自分の額に手をあて、それから胸に手をあてて何度か呼吸してみる。
「…」
−何も問題無いじゃない。どういう事よ、地球人は宇宙船に乗れないって。クザラル人の言う事は、つくづく…。
リジュワナはもう一度窓に目をやった。
−それにしてもずいぶん高度が低い感じがする…地球が一度に見渡せないわ…ここは、どこの上空になるのかしら…日本ではないみたいね…。
「あ、いけない。」
リジュワナは呟くと、窓から離れ通路を歩き出した。
04:21
「…」
リジュワナはなるべく顔を動かさず、目だけ周囲を見回しながら通路を早足に歩く。どうやら監視カメラは無いようだ。あるいはカメラかそれに順ずる物が、簡単に気付かないように巧妙に置かれているだけかもしれないが。
「…!」
リジュワナは立ち止まる。今までカーブが続き先が見えなかった通路が、そこからは直線になり他の通路と繋がっているのが、そして何よりクザラル人が目に入った。
「…」
一旦後退したリジュワナは、体を壁に隠しつつ再び顔を出す。通路をこのまま進むと何かの大き目のスペースに繋がっているようで、そこのスペースにいるクザラル人達が見えているようだ。彼等の様子はここからは分かりにくいが、船員や警備員というよりは、談笑している乗客のような落ち着いた雰囲気で、服もクザラル人としては普通のもののように見える。
「…」
リジュワナはしばらく考えると、そのまま静かに元来た道を戻りだした。
04:02
−誰にも会いたくはないけど、かといってこのまま通路を歩いただけで帰っても意味が無いんだけど…。
リジュワナはふと立ち止まる。彼女の通路の右手は窓、左手には扉が並んでいる。
−つまり、どこかに入ってみない事には…。
「はっ」
リジュワナは思わず声を上げた。
「...gye ditx, villai ko smou ta-den kwihe te...」
知らない内に、向こうから二人のクザラル人が近づいてきた。リジュワナは目で周囲を見回すがもう彼等は手前10メートルにまで近づきこっちに歩いてきている。もう逃げられない。
<…>
「...sirfyij kana chdu...」
二人で何か話していたらしいクザラル人の男性達は、ふとこちらに気付き目を向ける。
<…>
<…>
息を止めたまま二人の男を見ているリジュワナ。
<…>
<…>
男性達は揃って優しく微笑むと、無言でこちらに両手上げをしてみせた。
<…、あ>
慌てて両手上げを返し、二人に頭を下げるリジュワナ。
<…>
リジュワナは呼吸を止めたまま床を見続ける。
「...i. Ko qluu, kxirwie bnte la jhi la...」
<…>
ゆっくりと顔を上げるリジュワナ。二人のクザラル人はそのままリジュワナの横を通り過ぎ、会話を再開した。リジュワナは後ろを振り返る。
クザラル人達は、こちらを振り返らず向こうへ歩きながら、会話を続けていた。
「ふううう…」
胸に手をおさえ、リジュワナは抑えがちに息を漏らした。
03:22
リジュワナはふと、腕端末を見た。
−もう後3分? 急がないと…。
再び通路を見回すリジュワナ。並んでいるドアをよく見ると、部屋の説明と思われるネームプレートが貼ってある。
<あのカラフルな文字はエウグ語よね、多分…>
リジュワナはドアに近づいた。
<え…英語?>
ネームプレートの文字を見るリジュワナ。
<第6…教室?>
リジュワナはネームプレートの前で止まり、眉を寄せる。
ピピッ。
「あっ…」
電子音が鳴り、ドアが横に滑るように開いた。
03:10
「…」
リジュワナは口を開いたまま、恐る恐る中に入る。
「…」
中に人はいなかった。
ピピッ。
リジュワナが中に入ったのを確認するように背後のドアが閉まる。思わず後ろを見返すリジュワナ。
その「教室」は、少なくともバングラデシュのそれとも日本のそれとも微妙に異なるようだった。プラスチック製に見える小さな椅子がいくつか並んでいるが、それだけで、机もロッカーも無い。ホワイトボードと思しき物は向こうの壁にあるので、一応教室の一種のようには見える。
「…」
リジュワナはふと通路側の壁に目をやった。子供が描いたらしい、絵の画用紙が何枚か貼ってある。
「…これは…」
クレヨンでぐちゃぐちゃになっている抽象画すれすれのそれは、リジュワナの目には血の吹き出たカラスか何かを描いているように映った。他の絵に目を移すリジュワナ。
「…」
これは隣のより数段うまい。はっきりと、数人の地球人女性、あるいは女子が、手から光線を出して黒い虫…サクコブ生命体に命中させている、という情景を描き表している。女の子達の顔は一様に得意げで、生命体の方はもう穴だらけだ。
「…」
険しい顔で絵に見入るリジュワナ。
ガタッ…。
物音がしてリジュワナは横を向いた。
「…」
部屋に誰かが入ってくる気配は無い。どうやら、物音は向こうの部屋から聞こえてくるようだ。
<…、ふう…>
リジュワナは絵から離れ、物音のする方、つまりホワイトボードのある方の壁に近づいていく。
ホワイトボードのある壁は、隅に通路の物と同じような、壁と同色の自動ドアがある。
リジュワナは今度はやや落ち着いた様子でそこに近づき、中央のネームプレートを見た。
−隣はClassroom 5、なのね…。
ネームプレートを確認すると、リジュワナは一旦後退し、数歩ドアから離れた場所で立ち止まった。
…ガタ、ガタ…。
耳をすませるリジュワナ。何かを動かす物音…それに、やや高い人の声らしき音が聞こえる。叫び声というよりは笑い声のようだ。
−人がいるわ…。それも、私の勘が確かなら、多分
ピッ。
「っ!」
リジュワナの前のドアが開いた。
02:38
<…それで、リジュワナちゃんに時の魔法をかけてもらって何とか助かったんだ!>
<…あ、ねえ!>
<え?>
リジュワナの目の前に、白いシャツ・パンツを着た地球人の少女が二人駆け込むようにやってきた。少女というか、まだ5、6歳の子供だ。
少女の一人は前を見ずにこちらにやって来たのでリジュワナにぶつかりかける。もう一人が彼女の腕を引き、女の子は危うく衝突を免れた。
<あれ?>
ぶつかりかけた、東洋人と思われる子が曇りの無い目でこちらを向き、にっと笑う。
<お姉ちゃん、どこから来たの?>
<え、わ、たしは…違う教室にいたんだけど、道に…迷っちゃったかしらね。>
自分も彼等と同じ服を着ていた事を思い出しつつ答えるリジュワナ。
<あー、お姉ちゃんドジのステファニーちゃん? そんな事じゃすぐにモンスターにやられちゃうよー。>
<え、ええ…そうよねえ。>
リジュワナは照れ笑いの表情を作ってみせる。
−意味がよく分からないんだけど…この子達は何者なの? ステファニーって誰? そもそも何で私の名前が…
<そうだよー。リジュワナちゃんにも怒られちゃうよー。>
もう一人の、黒人の方の女の子が、うんうんと頷きながら念じる。
<リジュワナ…ちゃん?>
リジュワナは口の渇きを覚えつつ、女の子に聞き返す。
<え? リジュワナちゃんの事知らないの?>
二人は口を開き全身で驚きを表現しながらリジュワナに念じた。
<ええ…もちろん、知ってるわよ。……ええと、モンスターと…戦ってる…>
<うん。私も早くリジュワナちゃんみたいに立派な魔法少女になって、モンスター達を追い払ってやるんだ!>
東洋人の子が満足気に頷いた。
<ええ…>
内心胸をなでおろしながら頷き返すリジュワナ。
黒人の子はふと口をあけた。
<あ、お姉ちゃん、リジュワナちゃんに似てるね!>
<え? そう、かしら?>
<うん! 似てるよ!>
<そう…?>
<えー? そうかなー。>
<似てるもん! ほら、こっち来てみてみて!>
<え? あっ>
疑問を差し挟んだもう一人の子を睨むと、女の子はリジュワナの腕を引っ張って第5教室の中を駆け出した。
02:17
第5教室には何人か…20人弱程度の人がいる。全員この子達と同じ年代の地球人のようだ。
彼等の多くは、機械の繋がっている大きな椅子に横たわるように座っていた。頭にフルフェイスのヘルメットのような物をつけ、じっと座り続けている。よく見ると手も機械というか覆いに覆われている。どうやら何かのコントローラーを操作しているようだ。
比較的普通の教室に近かった第6教室と異なり、第5教室はこの奇妙な大きな椅子が両側に隙間無く並んでいる部屋だった。
−バングラデシュじゃ、こんな雰囲気の教室は見た事が無いけど…日本とかならこれも普通の「教室」なのかしら…?
<お姉ちゃん、ほら、似てるよね?>
<え?>
向こうの壁際までリジュワナを引っ張った女の子は、そこに貼られているポスターを指差した。
<「Save our earth with us!」…>
文字を読むリジュワナ。そのポスターには、額に赤い点の印をつけたアジア系の美女がステッキを持ってポーズをつけ、微笑んでいる写真がある。
がっちり三つ編みをして眼鏡をかけたリジュワナは、長髪を風になびかせ妖しげに微笑んでいる美女の「写真」を見て、顔を引きつらせた。
−…これ、誰?
彼女の横には、もう一人東南アジア系と、それから東洋人二人と白人一人が似たようなポーズをとっている。皆素晴らしい美女達で、恐らくCG処理なのだろうが、それぞれ光線を出したり光るステッキを振ったりした状態で写真に収まっている。
<やっぱり似てないと思うけどなー。>
東洋人の子は不服そうにもう一人に食い下がった。
<似てるよ! ほら、お姉ちゃんも赤い点があるもん! ねえ、似てるよね?>
女の子は本人の方を向いて迫った。
<似てない…と思うわ。…赤い点以外。>
怒るべきなのか笑うべきなのか悩みつつ答える本人。
<そうかなー。>
リジュワナはふと腕の端末に目をやった。
01:48
「あ、いけない。」
<あっ!><あっ!>
<…え?>
驚いた様子で念を揃える子供達。前を見るリジュワナに、二人はやや怒ったような表情で、口に指を当てるジェスチャーをした。
<しーっ。>
<もう、お姉ちゃん、生徒は口で喋っちゃだめなんだよ!>
<…え…あ、いけないいけない、思わず声に出しちゃってたわ。>
<お姉ちゃん、やっぱりステファニーに似てるね!>
<はは…>
愛想笑いをするリジュワナ。リジュワナは二人の肩に手を置く。
<ごめんなさい。もう自分の教室に戻らないといけないから。>
<道に迷ったんじゃないのー?>
<大丈夫よ。もう思い出したから。>
<うー…>
東洋人の子は話足りないのが不満、という様子で唸っている。
<ねえねえ、またこっちに遊びに来る?>
黒人の子の方が腕に半ばぶらさがりながら聞いた。
<…そうね。また、時間が出来たらそれも良いかもしれないわね。>
<うん!>
<それじゃそろそろ…>
第6教室の方に戻ろうと振り返ったリジュワナは、目の前を並んでいる機械仕掛けの肘掛け椅子に改めて目をやった。座っている子供達が何をしているのか、これが何の装置なのか、リジュワナにははっきりとした事は良く分からない。だが、そこに無言で横たわり、装置の中に首と手を突っ込んでいる子供達の光景に、何ともいえない薄気味の悪さだけははっきりと感じられた。
<あれ、お姉ちゃんトレーニングマシン見てどうしたの?>
<トレーニングマシン…>
<え、お姉ちゃんトレーニングマシンも知らないの!?>
<え…知ってるわよ、もちろん。…でも…私の教室のとは、微妙に型が違うから。>
<お姉ちゃんはあ、トレーニングマシン得意?>
<…それほど、得意じゃ…>
<私ね、さっきまでリジュワナちゃんと一緒にモンスターやっつけてたんだよ。お姉ちゃんも一緒にやろうよ!>
東洋人の子が、リジュワナを近くの空いている椅子までつれてゆく。
<え…でも私、もう行かないと…>
<大丈夫! トレーニングしてたって言えば先生にだって怒られないし。>
女の子はリジュワナを殆ど無理矢理引っ張って、椅子に座らせた。
<でも、本当に時間が無いのよ。もう何分もいられないから。>
<じゃあ、ヒメミヤ城のトライアルで良いからさ。ね?>
<ちょ、ちょっと…>
女の子は椅子の肘掛け脇にあるコンソールのボタンを押す。覆いが動き、リジュワナの足元、手の上に被さるような位置で固定される。同時に緩いフルフェイスヘルメットのような物が下がってきてリジュワナの視界を遮断した。
01:22
−ちょっと…これじゃ動けないわよ…もう時間が無いじゃない…この状態で瞬間移動したらあの子達に……でも魔法には慣れてるみたいだから、意外に平気かしら…?
<…あ?>
暗闇になっていたリジュワナの視界が、急に明るくなる。これが「頭で被る式のテレビ」である事は、機械に疎いリジュワナでも瞬時に分かった。
目の前には青空の画像が映っている。
<うっ…>
リジュワナは自分に送られる不快な刺激に顔をしかめた。キン、とまるで針で頭をつつくような刺激が送られてくる。
<…!!>
<…現在設定されているトレーニングソフトは9地球歳以下の小児用プログラムです。あなたの生体パラメータに適したソフトをロードし直しますので、しばらくお待ち下さい。>
リジュワナの頭の中に、テレパシーとしてコンピューターの合成音声が響いてきた。
−魔術師でもないただの機械が、テレパシーを使える? 冗談でしょ、そんな技術聞いた事ないわよ…。この偏頭痛みたいなのはその副作用…?
<…ロードが完了しました。成人上級者用プログラム開始の準備が整いました。>
<…>
<どのプログラムを開始しますか?>
<…ええと…あ、ヒメミヤ城? その…ええと、練習モードみたいなのはあるかしら?>
<トライアルステージ17-03を開始します。現在トレイニーは一名です。>
00:54
コンピューターのテレパシーが止まると、目の前の景色は西洋風のお城の中庭と思われる屋外になった。
[Monster Attack]
<え?>
画面に文字が表示されると同時に、目の前にサクコブ生命体が現れた。正確には、サクコブ生命体を描いた非常にリアルなCGだ。
<え、ええと…どうやって動けば良いの? 手のスイッチは…え? どれがどれ?>
自分の視界が左右に揺れる。気が付くと、目の前は青空だ。どうやら仮想世界の自分は勝手に転んで寝転がってしまっているらしい。モンスターが視界から消える。
<ちょっと、どうやって起き上がるの? 分からないんだけど。ねえ、ちょっと、プログラムを一旦>
[Monster's hit]
キイイイイイイイン…。
「いやああああああああっ!!」
00:33
死
リジュワナの前に死骸が広がっている。それは自分の家族に、ナジーラに、アグニバッタに、スブラタに、プオラギイックに、モニクにアリーザに宏子、小英とフアン=カルロス、見回せば見回す程見知った死体の顔は増えていく。
殺意
リジュワナは何も無い荒地と化したブエノスアイレスに立っている。全員そこで、体中に穴をくりぬかれ、体液や血、脂肪を垂れ流しながら息絶えている。いや、中の数人はまだ肉体的には生きているのか、時折筋肉を痙攣させて、赤や黄色の入り混じった体液を周囲に飛び散らせている。
<いやっ、いやっ! こんなの見せないでっ!>
リジュワナは現実の体をもがき、目をつぶる。しかしCGだったはずの荒地は視界から消えない。
ガン、ガン、ガン、ガン、ガン。
<何よこれは! 何だって言うの!>
手を装置から外そうとするリジュワナ。
00:24
浄化
リジュワナはいつものように周囲を小馬鹿にした表情で、急速に腐りだしている「人だったものたち」を眺め降ろしていた。別にリジュワナにとって、これらの人々が不愉快であったり、居て自分に不利益であったりした訳ではない。自分は比較的冷静で、感情は落ち着いているほうだ。
ただ、ルールとして彼等は居てはいけないのだ。彼等のような脆弱な形態の生命体は劣等種であり、それが繁殖するのは自分達、あるいは宇宙全体の進化、の障害となる。
<リァ…リジュ…ワ……たす…け…>
風が吹きすさぶ荒れ野。既に体中に穴を開けられ、手足もちぎれ、胴体だけでそこら辺に転がっている宏子が、唯一残っている右腕を懸命に上げて私に呼びかける。金でも恵んで欲しいんだろうか。
でも、私の所持金なんて日本円で考えれば微々たる物よ?
<…>
「うぅ、うっ、うっ」
偏頭痛はさっきより酷くなった。明らかにテレパシーの出力が強すぎる。
強力なテレパシーのイメージに、リジュワナは吐き気を覚えた。力任せに逃げようとしても無駄らしい事を悟った彼女は自分に来るテレパシーのブロックを試みるが、僅かな系の魔法を発生させる気力すら出てこない。
00:13
喉のあたりの穴がまずいのか、宏子は息をするごとに甲高いヒューヒュー音を立てている。
<り…rぃるゃは、j>
ちょっと、鬱陶しいと思わなかったといえば嘘になる。
<恨みはないけど。あなた方は死ぬ運命だから。>
私は足で、軽く宏子の肩を蹴る。宏子(の胴体)はゴトン、と仰向けに転がった。
<あ…たてs…け…リジャf…>
<…>
馬鹿馬鹿しい、と思いながら私を目をそれの隣に向けた。
<…許さない…絶対…コろしテヤ…る…>
こっちに転がっている体は、まだ口だけは威勢が良い。しかしこれも無力な劣等種に過ぎず、もう生命反応を止めるのが時間の問題である事は明らかだ。
00:05
こちらの地球人は両腕とも既に取れており、うつ伏せになっている体を自分で起こす事に難儀しているらしい。私はそれの肩を持ちあげて、体を仰向けに転がしてやった。彼女は顔をこちらに向け、テレパシーを送ってくる。
<許さない…オマえタちワ…シんでし…マエ…>
既に顔までいくつも穴を開けて、骨や脂肪を露出させた私自身は、私を睨み、そう念じてきた。
00:02
現実のリジュワナの体が光に包まれる。
「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっっ!!!!!」
00:00
続く
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