総合
(ろぐ200)


←Prev ↑Home ↑Billboard (Current) ↑Index of the Archive →Next

ここはわたくしフランソワが逃げた兄に代わり仕切っていた(過去形)掲示板の跡ですわ。
大体何でも好きに書き込んで下さって構いませんわ。わたくしが気に入らない書き込みはプチ消しますけれどもね。


【名  前】一握の灰
【タイトル】戦争映画
  11/22 00:17
Mail: fwiy0146@mb.infoweb.ne.jp
URL: http://village.infoweb.ne.jp/~fwiy0146/index.htm
【メッセージ】
同時期に作られながらもあまりにも対照的な二つの戦争映画「プライベート・ライアン」、「シン・レッド・ライン」

徹底した写実主義で背景音楽もなく、まして登場人物のモノローグもなく展開された「プライベート・ライアン」に対して、登場人物たちの独白、回想をふんだんに採用し、さらに人間が作りだす戦場と雄大な自然とを対称的に描写することで、視聴者を感傷的にする「シン・レッド・ライン」

わたしとしては写実主義に徹底した「プライベート・ライアン」を好む。哲学・心理学などの要素はどうもわたしとは波長が合わないらしい。その根底には、所詮喜怒哀楽や記憶、希望、自己意識と自由意志などは、無数の集まりと、それに関連する分子の働き以上の何者でもないという主観から来るのだが・・・。

−−−−−−

「ランボー」には原作があったように思うが作者は記憶していない。ただ原作の題名は異なっていたような記憶が微かにある。

【名  前】SOU
【タイトル】ランボーは
  11/21 13:13
Mail: sou-1701@qc4.so-net.ne.jp
URL:
【メッセージ】
昔は知恵があったが、刑務所暮らしで知恵をなくしたようだ。
その後、雄叫びで全てを解決するまるで少年ジェットのようなやつに
なってしまったうえに、あろうことか弾もあたらないという無敵バリアーを
もったのであった。
彼になにがおきたのだろうか?(ま、しったこっちゃない)

わしもエルフはすきでした>うらかみさん

もうすぐ衛星がみれるなあ、こうなるともうカウントダウンしたいきぶんですわ

【名  前】行里
【タイトル】ランボー詩人
  11/20 21:08
Mail: yukisato@mcn.ne.jp
URL:
【メッセージ】
湾岸戦争の帰還兵に対する、ニューヨークの紙ふぶきの量は、最高記録を更新したらしい。
ヤンキースやメッツも真っ青。
そういえば当時、「ベトナム戦争のトラウマを砂漠の砂に埋めた」とかなんとか言ってたな。
それだけ、見たくない現実だったってことでしょうかね(国内の問題としても)。 >ベトナム戦争
しかしアメリカの田舎者は怖いよ。(非詩人的感想) >ランボー


>狩野さん
おおっ、なんと私と同じ文構成ですね。
(文の長さは全然違いますけど)
ほの暗い中のキラメキを好む読者(ワタシ)と、希望的な灯りに眼を向ける読者といったところでしょうか。

2パターンの読みを対比するというのも、少し面白そうですね。
えーと、狩野さんの文章を少し引用してと。

 > そして、事故もなくガス欠によって彼女の家出は終わりを告げる。
 > 彼女が「家出」によって得たものは何だったのか?
 > 「父親の世界を飛び越えられる自分」、そして「自分=母親」によって、彼女は母親も
 > また、「父親の世界を飛び越えられる」可能性を見出したのではないでしょうか。
 >
 > それゆえに、私は行里さんと同じ箇所
 > >「ねえ、お母さん。私自分で運転して海まで行ったのよ。お母さんが一度ものったこと
 > > がない高速道路にのって。ぜんぜん平気だったよ」
 > を挙げていますが、私はこの部分からむしろ「自分も、そして母親も、『他人の意見』
 > という圧力に打ち勝って『自分らしさ』を手に入れられるかもしれない、その可能性に
 > 対してミサトが希望を抱いた」ことを感じるのです。

「『他人の意見』という圧力」ですか。
しかし、何処に逃げても、逃げ場は無い。そう暗示するものとしてのガス欠ではないかなあ。
それに、実は父親も、気弱でそこそこ善良な人間にすぎない。
そういった「平凡な日常の悲劇」みたいなものを、恐ろしい力で棚上げしてしまう経験としての、セカンドインパクトではなかったかなというのが私の読みです。

【名  前】ファーストアヤナミスト
【タイトル】ランボーはとっても乱暴
  11/20 00:45
Mail:
URL:
【メッセージ】
 温暖化対策に貢献してしまった。これで天国行きは決定だろう。

 というわけだが、ランボーは当のベトナム帰還兵からは冷笑すらもら
えなかったらしい。かわりに別のベトナム戦争映画は感涙でもって迎え
られたらしい。真偽の程は不明だ。
 とりあえず両者は「魔法騎士レイアース」と「聖戦士ダンバイン」く
らい、あるいは「ラムネ&フォーティ」と「今、そこにいる僕」くらい
違うらしい。

 だが、今かたるべき事は他にある。
 サラちゃん、らぶりい。心のヒロイン決定だ。あんなヒロイン滅多に
いるまい。

【名  前】うらかみ
【タイトル】風邪が治らない。
  11/18 23:02
Mail: plumeria@ss.iij4u.or.jp
URL: http://www.sol.dti.ne.jp/~cmy31325/urakami/urakami.html
【メッセージ】
>狩野さん
>「努力だけではどうにもならないモノがある」というのが
>うらかみさんの一番の底流にあるように見える。
>以上のような解釈から私は「彼女の家出」の中に、
>「リアリストでペシミスト、かつ実はそのペシミスティックな
>視線すら楽しむ余裕のある快楽主義者」といううらかみさんの
>一側面を見た…ような気がしました。

そんなカッコいいもんじゃないような気が。(笑)
「どんな人間でも、いつ何時空から隕石が頭上に落ちてくるかわかんないし」
つまり、「明日不可抗力で死ぬかもしれないから、苦しいことは
後回し、楽しいことは今日のうち〜」。
そうやって、いつも夏休みの最終日やテストの当日、もしくは
締切り間際になって、後悔する典型的な人間です・・・。

そうか、これからそれを「リアリストでペシミストだから」って
言えばいいのか!<違う


【名  前】うらかみ
【タイトル】なんとなく
  11/18 22:51
Mail: plumeria@ss.iij4u.or.jp
URL:
【メッセージ】
こないだ、「ランボー」(1作目)をTVで放送していた。

日本で封切されたとき、母と弟と初日に観にいった覚えがある。
私は小学校高学年か中学に上がったばかりか、そのくらい。
宣伝的には「あのロッキーのスタローンのアクション大作」みたいな
感じだったから、母も私もそういうものだと思って映画館に行った。
そうしたら、ご存知の通りとても暗いベトナム帰還兵の話。
最後は救われるのだろう、最後はハッピーエンドになるのだろう、
そう思いながら見ていた私に、最後のランボーの叫びと結末は
なんともやりきれない(そんなありきたりな言葉もどうかと思うほどの)
インパクトを与えた。
小さい時に「一本足ダチョウのエルフ」(これは昔はタイトルが違った)を
読んだ時と同じ気持ち。
上手いところに収まって、最後はハッピーエンドになる、
そういう結末ではなく誰もいい人でない、誰も悪者でない、どうにもならない結末。
この映画は最後の叫びの生生しさが忘れられず、それ以来一度も見ていなかった。


で、十数年ぶりに観た。
そして違った部分ですごく驚いた。
この映画の中でランボーは語らない。ほとんど喋らない。途中一人で逃げている時も、
街を壊す時も、ほとんど喋らない。見てるこっちは想像するだけ。
最後に叫ぶけど、それは解決じゃないし、答えじゃない。
これって、私の一番好きなパターン・・・・。
いやあ、なんていうか、やっぱりこの頃に読んだものや観たものって、
ものすごく人に影響を与えるんだなあと、今更ながら驚いた次第。
(にわとりが先かたまごが先かはわからないけど)

でもって、これはやはり映画ならでは、というか映像ならではの世界だと思った。
カメラはただひたすらランボーを追い、その時彼の心理は一切分からない。
大佐と保安官の会話から彼の過去を知り、推測するのみ。
(最後叫んだあとも、正確な答えなんてどこにもないんだが)

もし、これをノベライズするとしたら、やはり客観視点の三人称だろうか。
大佐と保安官の心理には立ち入ってもいいかもしれない。
けれど、ランボーの心理には立ち入れない。そうしたら最後の、一番メインである
叫びのインパクトが薄れてしまう。
しかし、心理に立ち入らない三人称で、この作品のもう一つのメインとも言うべき
ランボーの逃亡シーンや破壊シーンの臨場感や緊張感を、これだけの長さ、
もたせることができるだろうか?
なにより、読者を「ランボーに」感情移入させられるだろうか?
いや、いっそランボー視点の三人称、もしくは思い切って一人称で
「心理の表層だけ」を追っていって、最後までランボーの本心を隠しておく
っていうのもできるかもしれない。

でも、どういう方法をとったとしても、映画っていう手法で受けた印象の
再現は無理だろうな、と思った。<当たり前だけどね。

ノベライズするなら、微妙にいろいろな事が変わってくるだろう。
それこそが、小説ならではの面白さにつながっていくのだけれども。

「私ならどう書くか」ってなると、上で書いたように、
きっと私にとって一番インパクトがあった最後の叫びにメインを
絞ってそこをいかに際立たせるか、に腐心するのだ、ろう、たぶん。
書いてみないと解らないけど。
でもやっぱ途中のミリタリーなシーンとかもかっこよく
書きたいと、欲を出して資料を読み漁ったりするのかもしれん。
しかし実力と知識がついていかなくて筆を折る(爆)。

うーん、やっぱ「ナイフ一本の描写、軍用車の描写、マシンガン(こんな
名称しか出てこない自分が情けない)の描写を入れて世界を構築する」って、
私がやってもヘボいだろうしな。

こういうのはやっぱ、鯖さん?
もし鯖さんが書いたら、ミリタリーな用語や説明もバンバン出てきて、
ナイフ一つとっても何十行の説明がついて、戦場のシーンとか、大佐言葉の
端々とか、リアルになるんでしょうね。

(カンケー無いけど、相方の鈴木慶三が書いたら一大娯楽大作になって、
いつのまにかオリキャラのヒロインが出てきてエロエロシーンも満載に
なるに違いない<断言(笑))


一つのストーリーを、誰の視点でどういう文体でどのような演出で
みせるかっていうのは、小説の場合、本当に作者一人にまかされてる。
そしてそれを現せる、唯一の手段が文章。音も、映像も、何も無い。
さらに、それをどう読むかっていうのも、また読者の一人一人に
まかされてるのだけれども。


そんなことをなんとなく考えましたのことよ。
上手いことまとまってなくて申し訳ないんだけど。


とりあえず冬のコミケに出す同人誌の原稿が昨日書きあがったので。
今回も去年に続き鈴木慶三さんと合作だけれど、自分の中でずっと続いていた
EOEの後に決着がつけられたのはとても嬉しかった。

読書の面白さに目覚めた小学生の時から夢中になって本を読んできた。
読者の楽しみは知っているつもり。
けれど「小説を書く」という事がこんなに楽しい事だとは知らなかった。
それだけでも、キッカケを与えてくれたエヴァとネットに感謝したい。
そんな感じ。

【名  前】BLEAD
【タイトル】…と、言うことは…
  11/17 20:54
Mail: blead@ky.xaxon.ne.jp
URL: http://www.ky.xaxon.ne.jp/~blead/
【メッセージ】
virtualave.netに嫌われたと言う事か(苦笑)

【名  前】フランソワ
【タイトル】?
  11/17 01:12
Mail: francoise@nerv.office.ne.jp
URL: http://start.at/404/
【メッセージ】
わたくしのパソからは総合よりも快適にアクセス(・ラブ)出来ますわよ。「ヨルバ」様も、ですわ。
VirtuaもXOOMも時たま「サーバーが見つからない」くなりますけど、大体において問題なかとですわよ?
おかしいですわね、特定のIPをはじくようにでもなったのかしら?

【名  前】BLEAD
【タイトル】っていうか…
  11/16 22:47
Mail: blead@ky.xaxon.ne.jp
URL: http://www.ky.xaxon.ne.jp/~blead/
【メッセージ】
「衛星」死んでる?

【名  前】BLEAD
【タイトル】えぇ感じ
  11/15 21:26
Mail: blead@ky.xaxon.ne.jp
URL: http://www.ky.xaxon.ne.jp/~blead/
【メッセージ】
 なのは「無限のリヴァイアス」のOP。
 くらぶみっくすらしいのよ、視聴で聞いて即Getしてごちゃごちゃやって(笑)現在通勤時
間に聞いとります。
 でもなぁ…まともに映らないからあんまし見る気は起こらないんだよなぁ…
 うんうん。

 そんな理由で大半のTVアニメが最近見られない訳なのだが、別にほぼ確実にレンタルビデオ
に並ぶから最近はあまり参る事はない。
 とは言え、そこまでして見るとなるときっちり厳選出来るのだから、ある意味無駄に増えて
しまう「惰性」度が減少して良いのでは無いかと…個人的には思う。
 とは言え、そんな理由を呟きながら最近見たのは「アキハバラ電脳組」だが(笑)
 この辺如何にも俺。
 鯖さんお薦めの「ガサラキ」も見るリストに入っている。

 それはさておき「今、そこにいる僕」
 次回予告にURLを書くという、結構「煽っているな」と思える作為的部分が見える。
 ま、WOWOWに直で電話で抗議されたりするよりは良いだろうと言う判断か、それを減らして
おこうという方策だったらちょいとアレだが。
 どのみちレスは監督から帰ってくること無いしさ。
 しかし…俺の感覚って麻痺しまくっとるんだな(つくづく)

最早、EVAと何の関係も無いな…アニメ繋がりのみ(苦笑)

【名  前】狩野
【タイトル】『彼女の家出』について(かなりネタバレ)
  11/14 23:26
Mail: gumaguma@iris.dti.ne.jp
URL:
【メッセージ】
さて、私も行里さんに対抗して(笑)、『彼女の家出』評などぶち上げてみたいと思います。

私が秀逸だと思ったのは

@「お母さんは、私のためじゃなくて、自分のために行動してよ」
A待合室中の人が二人を見ていた。彼女は恥ずかしくなった。大声でケンカしている自
分達ではなく、父の態度が。
B「ねえ、お母さん。私自分で運転して海まで行ったのよ。お母さんが一度ものったこと
がない高速道路にのって。ぜんぜん平気だったよ」
C「母さんは、どうしてお父さんと結婚したの?」
「好きだったからよ」
 拍子抜けするくらいにあっさりと答えた。
D 玄関の横の車庫には、白いマークUが傷痕も生々しくとまっていた。
「ああ、それからあれも修理にださんとな」
 父は責めるふうでもなくそう言うと、迎えの車に乗り込んだ。
E帰ってきたら、彼女は思った。
 その時は今より少しでもお父さんと仲良くなれていますように。
 お父さんの大発見があって、お母さんが元気になりますように。

 帰ってきたら。


という6つです。「多すぎ」という声も聞こえそうですね(笑)
私も選び過ぎかなぁ、とは思うのですが(笑)、しかし、話の流れを追う上でこれらの描
写は外せないのでピックアップしました。
とりあえず順を追ってみていくことにします。
(あくまでも私的な解釈に過ぎませんのでお気を付けを…)

母親は現在の自分、そして今の状況を肯定できないタイプの人のようで、@の前後では
自分の置かれた状況の不遇について愚痴を言っています。それに対してミサトが反発し
たセリフです。
その後、母親は精神に不調をきたし病院に入ることになりますが、父親は南極に発掘調
査に行くことを止めようとせず、ミサトはそんな父親に食って掛かります。そのミサト
の声が大きかったのを咎めた父親に対するミサトの思いが、Aです。
かくしてミサトは家出を決意、実行に移します。
父親の車を盗み、高速道路を走るミサト。やがてガス欠になり、ミサトの家出劇はあえ
なく終結を迎えるわけですが、母親がミサトのことで半狂乱になり、やがて睡眠薬を使
って眠ってしまった後にミサトはBのように母親に言います。

さて、この段階で少し考えてみたいと思うのですが、ミサトは何故家出したのか?
両親の不和、と言ってしまえば簡単ですが、そこの底流には「自分の存在に対する揺ら
ぎ」があったのではないかなぁ、と思うわけです。

@の前後から見えてくる母親像は、「自分の置かれている状況に対してアクティブに働
きかけていない、あるいは働きかけられない」人物。それは、ネガティブな自己評価に
基づくもののようです。ミサトはそんな母親に対して苛立ち・嫌悪を感じているようで
すが、その底流にあるのはなんでしょう?
私は、それは『恐怖』ではないか、と思いました。
「自分は母親と同じになるのではないか」(自分=母親)という恐怖。ミサトの中には、
それがあるのではないか?と思うわけです。同時にそれは、自己に与えられた役割の混
乱(自分=自分の混乱)をも、もたらしはしないだろうか?

次にAの前後から見えてくる父親像ですが、彼は「礼儀・マナー」といった、ある意味
システマティックな対人術に偏り、他者と深いコミュニケーションを図るのが不得手な
タイプに見えました。この父親に対する嫌悪は、母親に対するものとは違って、自分を
重ね合せず、むしろ「『自分=母親』に対して圧力を加えるもの」として見ているよう
に思いました。

「父親の圧政」によって「母親と同一」になる事を恐れたミサトは家出をし、「普段父
親が母親に禁じている世界」を飛び越して高速道路に飛び出ます。それは、「母親は母
親であって欲しい」という、今や精神に不調をきたした母親には叶えられない行き場の
無い思い、そして「自分は自分でいたい、自分を手に入れたい」という欲求のうねりが、
出口を求めていたがゆえの行動ではないか。そう思うのです。

そして、事故もなくガス欠によって彼女の家出は終わりを告げる。
彼女が「家出」によって得たものは何だったのか?
「父親の世界を飛び越えられる自分」、そして「自分=母親」によって、彼女は母親も
また、「父親の世界を飛び越えられる」可能性を見出したのではないでしょうか。

それゆえに、私は行里さんと同じ箇所
>「ねえ、お母さん。私自分で運転して海まで行ったのよ。お母さんが一度ものったこと
> がない高速道路にのって。ぜんぜん平気だったよ」
を挙げていますが、私はこの部分からむしろ「自分も、そして母親も、『他人の意見』
という圧力に打ち勝って『自分らしさ』を手に入れられるかもしれない、その可能性に
対してミサトが希望を抱いた」ことを感じるのです。


CDEに移りましょう。
ミサトが家出をした後、病院でお母さんに南極に行くことを話します。その中で出てく
るセリフがC。南極に出発する当日、ミサトが家出した時に車に付けた傷を見ながら父
親がDのセリフを言い、ミサトはEのような思いを抱く。という流れです。

さて、行里さんが「子供っぽい」と言っていた一連のミサトの言葉ですが、実は私は違
和感を感じなかったので気付きませんでした(笑)
しかし、行里さんの主張の線で考えると、私は上で述べたような「『自分らしさ』を手
に入れられるかもしれない」という希望を持てたことで、ミサトが徐々に「自分が本来
持つ役割(自分=母親ではない、自分=自分)」に帰りつつあることの現われではない
か…などと思いました(ちょっと自信無し)。
その推測が正しいかどうかはかなり怪しいですが、いずれにしろCのセリフはミサトの
自己肯定感を随分と増してくれるものだと思います。それはミサトが「望まれた子供で
ある自分」という役割に戻る(あるいは戻ろうと思える)ことを大きく助ける、会話だ
ったのではないか。
同時に、母親が「今ある自分は、自ら選んだ自分である」という位置付けを取り戻しつ
つある予兆のようにも思えるセリフです。

父親も、非常に不器用ではありますがミサトに対して何も考えていないわけではない、
という欠片がDに見えます。何でもない素振りの、ごくありふれた一言。あるいは、
ミサトを責めないように父親なりに一生懸命考えたすえの一言だったのかもしれません。

Cで母親に、Dで父親に、そしてそれらを合わせて自分達の家族に、ミサトは希望を見
つけた。もしかしたら、うまくいくんじゃないか。うまくいって欲しい。
そしてEのセリフが来る訳です。

ささやかな希望の光。

…しかしながら、
「帰ってきたら」
それは既に無い、と読者は知っている。希望が絶望に、すりかわる。


非常に巧妙な「モノ語り」、としか言い様が無いですね。

とまぁ、流れに沿って見てきたわけですが、うらかみさんの「彼女の家出」は
「すれ違う各人が、少し未来に希望が見える。だが、彼女たちの努力を遥かに越える部
 分で、全ては灰塵に帰す」
という話な訳で、その「努力を越えたものに破壊される」カタルシスが好きな節もある
のですが(笑)、「努力だけではどうにもならないモノがある」というのがうらかみさん
の一番の底流にあるように見える。

以上のような解釈から私は「彼女の家出」の中に、「リアリストでペシミスト、かつ実は
そのペシミスティックな視線すら楽しむ余裕のある快楽主義者」といううらかみさんの
一側面を見た…ような気がしました。


かなり長くなりましたが、私の「彼女の家出」評はこんなところです。
行里さんや他の方の意見も伺ってみたいところですが、一番興味があるのはうらかみさん
本人がこれ読んで何て言うかですね(笑)

では。

【名  前】狩野
【タイトル】価値は事物に内包されるものなのか
  11/14 23:24
Mail: gumaguma@iris.dti.ne.jp
URL:
【メッセージ】
人間が感じるから価値があるのか、それとも両者の間の関係なのか。
などという事はどうでもいいことであり(なら言うな(爆))

○行里さん

>結論を言えば、私が「個々のセクションは独立しており…」以下の文で述べた内容は、
>文体が規定する、内容のまとまりの範囲について述べたものです。
> 1つの文が、他の文の参照項になりうるとしても、その独立性が損なわれるわけではない。
>それは、1回ごとの掲載分において、結語がピシリと決まった快感と同義です。あるべきものが、あるべき場所にあるという感覚。
>そういう訳です。

概ね了解しました。
つまり「全体の中の、一話」「一話の中の、セクション」「セクションの中の、文章」
が入れ子構造になっていて、文章が組み上げられてセクションに、セクションが組み合
わされて一話に、一話が組み上げられて全体に、と構造的に組み合わされていながら、
一話もセクションも文章も、それぞれ独立的であり「構造の中の一部」であることに
依存しない、単体としての美しさを持っている、と理解して良いでしょうか?

だとすれば全く同感です。


さて、それに関しては同意見ということで、それでは次に「彼女の家出」について
見てみたいと思います。かなり長くなるので次の発言で……

【名  前】ファーストアヤナミスト
【タイトル】今、そこにいる僕
  11/13 22:49
Mail:
URL:
【メッセージ】
 専用BBSに行ってみた。大騒ぎだった。かおる氏の書きこみなどは
かなりエロティックだった。露骨な描写ばかりが能ではない。
 世界は毒に溢れている。それら全てを消し去る事ができないのならば
何が毒か、どこが毒か教える必要はあるだろう。

 あかほり作品と対極に位置しているのだけは確かだ。
 ああ、念のために言っておくが、有る程度年季の入ったアニメファン
の大半からはカス呼ばわりされている彼ではあるが、別に軽蔑してはい
ない。
 彼はコンスタントに出しつづけている。庵野秀明や田中芳樹のように
締め切り延ばしまくったりしていない。出している物は売れ線要素の寄
せ集めみたいな物だがこれだけは評価できるだろう。
 ただ、彼をクリエイターとは呼ばないが。

 何を言っているかかなり分からない文章なので失礼。

【名  前】行里
【タイトル】今回はレスです
  11/10 21:09
Mail: yukisato@mcn.ne.jp
URL: http://www.sol.dti.ne.jp/~takuro/
【メッセージ】
○狩野さん
はじめまして。
面白がっていただけて、嬉しいです。

>私は一読者として納得できません(笑)<途中中断

私も、続きを待っている読者です。(笑)

その上で、少し話を広げさせていただくと。
私は、使われない伏線や解明されない謎があっても、良いと思うんです。
ちなみに、エヴァンゲリオン自体に対しても、同様です。
確かにそういうのは、作者が細心に配置した、重要な要素。
しかし同時に、アイキャッチというか、「犯人はだれだ」式の興味だけで読んで、描写を丁寧に読まない読者に対する皮肉になっているというか。
(もちろん、推理小説が駄目という訳ではなくて。笠井潔とか好きです。)

また他方で、結末に対する興味だけで読める小説もあるし、それは価値判断を含まない。実際、私は前原氏の小説を、そのように読みました。

結論を言えば、私が「個々のセクションは独立しており…」以下の文で述べた内容は、文体が規定する、内容のまとまりの範囲について述べたものです。
1つの文が、他の文の参照項になりうるとしても、その独立性が損なわれるわけではない。
この場合、文書の独立性とは、1回ごとの掲載分において、結語がピシリと決まった快感と同義です。あるべきものが、あるべき場所にあるという感覚。
そういう訳です。


○うらかみさん
楽しんで読んでいただけたようで、嬉しいです。

しかし私は、うらかみさんに対して、皮肉になってるとか、底意地が悪いとか、滅茶苦茶言ってますね。どうもすいません。
そういえば、私は昔、少し好きだった女の子に「好きなタイプ?爬虫類系の顔かなあ」と言って、嫌われたことがあります。(ていうか、その子がいる前で直接言ったわけじゃないのに、わざわざ伝えに行くやつがいてさあ、そいつのせいでオレは。オレは。)


○斎藤りゅうさん
はじめまして。

>>私は、ミサトはあまり好きではありませんでした。あの、駄目お姉ちゃんぶりが。
>私はあのダメお姉ちゃんぶりが大好きで、できるものなら嫁に貰いたいくらいだったのだが。
>あの良さはなかなか理解してもらえないものなのだろうか。

私は、軍人ミサトが、好きだったもので。(^^ゞ
死と隣り合わせの状況(確か第拾話)でアスカと、とぼけた会話をするシーンとか。(温泉について)


○前原さん
>個人的には作品とはテクストなので…
テクストの快楽?でしょうか。

【名  前】Thrk
【タイトル】こんにちは
  11/09 00:31
Mail: thrk@mte.biglobe.ne.jp
URL: http://www2s.biglobe.ne.jp/~Thrk/
【メッセージ】
せつこ さん、こんにちは。

> 発売は1995年、アリスソフト、というところかららしいです。
> なぜこのゲームを私が遊んでいるのかは秘密です。
>
> ・・・という訳で、Thrkさん、説明になったでしょうか?

ありがとうございます。

けど、あまりよく分からなかったので、『こんなこともあろうかと』(笑)、
ダウンロードしているNiftyのFCGAMEXの過去ログにサーチをかけました。
これでもか、と言うくらい分かりました(苦笑)
ライターの方が女性みたいです。DiaboLiQue、AmbivalenZも、同じ方みたいで
すね。> BLEAD さん

【名  前】狩野
【タイトル】「栄光館殺人事件」…読め!(爆)
  11/09 00:12
Mail: gumaguma@iris.dti.ne.jp
URL:
【メッセージ】
結局、彼は何を悟って帰ったのでしょう。
まぁ、もはや彼が何を悟ろうと別に良いんですけどね。


○うらかみさんへ

>倒れそう
私も脳の血管が切れそうになりました。おあいこですね ←なにがだ(爆)
ま、それはともかくお疲れ様でした。


○行里さんへ

初めまして。
うらかみ・前原両氏の分析、非常に興味深く読ませていただきました。
面白かったです(笑)

ただ。
>個々のセクションは独立しており、時間軸の経過はあるにせよ、いつどこの回で中断
>したとしても、それなりに納得できるつくりになっています。

私は一読者として納得できません(笑)<途中中断
もしかすると作者のうらかみさんも納得できないのではないでしょうか。
というのも、行里さんのおっしゃる「全体把握を身上として、結末が見えないと気持ち
が悪い、うらかみ氏。」はかなり的確な分析だと私も思うんですが、それが正しいとす
ればうらかみさんが「全体」として当初想定した範囲、そしてその結末まで達しない限
り、うらかみさんは「気持ち悪」くて納得いかないのではないか、と。

「いつどこの回で中断しても納得できる」のはむしろ前原さんの話かもしれません。
「持久力で勝負の前原氏」もかなり的確な分析だと思うのですが、「同じような内容を
繰り返しているように見えて、長く読んでいくうちに、じわじわと効果を挙げていくつ
くり」を身上とするがゆえ、「なるほど。このテーマにもそろそろ飽きが来たのか?」
という形で納得できるのではないか、と思うのです。
いかがでしょう?


○ファーストアヤナミストさんへ

> それはともかくとしてまた狩野氏が激怒しそうだ。それとも今度こそ
>諦めの境地に到達できたのだろうか?

「境地」は彼岸にあり私はこの「深くて暗い河」を渡れそうにありませんが、とりあえず
現時点では「笑うしかない」状態に到達しました(笑)
どんな笑いかは想像にお任せしますが…


> 鈴木氏は2度程書きこんだ後音沙汰無しだったがその時点で見限ったのだろうか? 
>今となっては鈴木氏の先見の明が羨ましい。

全くもって。
認めたくないものだな…若さゆえの過ちと言うものは。


○林さん

初めまして。
「孤立無援の法則」…成る程。
私は知りませんでしたが、きっと雷電は知っていたのでしょうね。


○せつこさん

>まあ、お気になさらずに。
すいません、私の長い書き込みのせいで、せつこさんへのレスが……(ー_ー;)
と言うか、私も氏がせつこさんの書き込みにどのようなレスを返すのか、楽しみにして
いたのです。とっても残念な気分。


>栄光館
未購入ですか。あくまで個人的に、ですが「孤島館」より「栄光館」の方が押しです。
あらまぁ〜ざ〜んね〜ん(笑)


<以下は「孤島館殺人事件」を読んだ事のない方にはネタバレになる可能性があります。ご注意を…>

冗談はともかく、好みの問題かもしれませんが「栄光館」は良く練られた話だと思います。
「孤島館」もよく練られた話だと思うのですが、「偽りの死であり得た人間」しか犯人の
可能性が無い訳で、最も怪しい死に方だった被害者を考えると犯人が分かっちゃう…って
いう側面、ありませんでした?
その点「栄光館」は「やってくれるわ!」って感じになれると思います。
(事実、私は読み進めていって初めて「なるほど、こいつが…」と気付きました。)
そういう点で、確かに「インパクト」という面では「孤島館」の方が上を行くとは思いま
すが、二重三重のトリック、謎解きの楽しさ、解決編で糸が1本、2本と解きほぐされて
いく快感、という点を買って「栄光館」の方を私はオススメしたいです。
…っていうか早く買え!(爆)

<ネタバレ終了>


…という訳です(爆)
ちなみに「エンブリヲ」はちぃと古い本なので、逆に古本屋に行った方が見つかるかも
しれません。でもSOUさんに譲ってもらうのが一番早いかも。


○斎藤りゅうさん

かなり遅くなってしまいましたが(汗)、初めまして。

>>私は、ミサトはあまり好きではありませんでした。あの、駄目お姉ちゃんぶりが。
>私はあのダメお姉ちゃんぶりが大好きで、できるものなら嫁に貰いたいくらいだったのだが。
>あの良さはなかなか理解してもらえないものなのだろうか。

第1話のさっぱり謎なセリフのインパクトがあまりに強かったため、私の中のミサトの
イメージは「ダメ姉ちゃん」というより「謎な人」でした(爆)


では。

【名  前】Aoi Ryu
【タイトル】球撞きにラヴラヴ愛してる。
  11/08 23:45
Mail: aoiryu@aoiryu.net
URL: http://www.aoiryu.net/
【メッセージ】
 近頃、タイトルな気分のAoiですが……惚れ込みすぎて、熱を出してしまい
ました(爆)。

 やはり、喉が痛いのを押してビリヤード場に行ったのがいけなかったようです
……ほんの少し後悔中。っていうか、右手の肘上げると痛いし(泣)。<何処
からどう見てもやりすぎ(^^;


○夢幻泡影

「Diabolique」は最近プレイしましたけど……同じシナリオライターさんな
んですか? ああいう話、ツボですわ〜。


○風が吹けば〜

 何でも、外国版とかがあるという話も聞いたことがあるのですが。どなたか、ご存じではありませんかね?
 

 とりあえず、そんな感じ。

【名  前】うらかみ
【タイトル】倒れそう
  11/08 20:57
Mail: plumeria@ss.iij4u.or.jp
URL:
【メッセージ】
になりましたけど、なんとか(謎)。

>行里さん
すごく嬉しかったです。どうもありがとうございます。
私に関する客観的評価は、まー、自分でコメントするのもなんだから(爆)、置いとくとしても
「全体把握してないとキモチワルイ」って言うのは、(書く上では)
その通りですねー。
連載の楽しさは「伏線をはりまくれる」ことだと思ってる私は
やっぱり底意地がワルイのでしょうか(笑)。
しかも、最低限の事しか書かず、一行読み飛ばしてしまったらその一行が、
3話先の伏線にかかわってくるかもしれない、そんな話の作り方をしているし(笑)。
久々に胸のすく評論を読みました。
やはり遠慮があってはいけないと、つくづく思いました。

>林さん
はじめまして。
いつの時代も「民明書房」は、ためになりますね(最高)。

>くわたろさん
はじめまして、って今更ですねえ(笑)お互い(笑)。

こんかいはこれで、とりあえず。

【名  前】齊藤りゅう
【タイトル】ネタが尽きた。
  11/08 18:37
Mail: ryu1@imasy.or.jp
URL: http://www.imasy.or.jp/~ryu1
【メッセージ】
いや、タイトルの。いい加減LASの話題でもないしな。

maxfillさん
はじめまして。お返事が遅れて申し訳ない。

>風が吹くと
埃が立って目を患う人が増えて三味線が売れるようになり猫の数が減る。すると鼠が増えて桶を齧るので桶屋が儲かるのだそうだ。なんこっちゃ。

この「風が吹くと桶屋が儲かる」というのは、
1)三段論法の一例
2)ある出来事によって全く関係のない第三者が利益を享受することの例え
3)ある出来事の影響が本来なら全く関係のないことにまで及ぶことの例え
等々の解釈があるようだが、どれが本当なのだろうか。


ファーストアヤナミストさん
>エヴァのBGM
それは「無限抱擁」。エヴァのBGM集のどれかに入っていた高橋洋子の唄。本編では使われた記憶が無い。筈だ。多分(弱気)


>せつこさん
「夢幻泡影」は、確か某掲示板でえろげ王子に勧められていたのではなかったかな。

それにしても。「むげんほうよう」と入れたら「夢幻泡影」と一発で変換した。WXG恐るべし。


行里さん
はじめまして。

>私は、ミサトはあまり好きではありませんでした。あの、駄目お姉ちゃんぶりが。
私はあのダメお姉ちゃんぶりが大好きで、できるものなら嫁に貰いたいくらいだったのだが。
あの良さはなかなか理解してもらえないものなのだろうか。

【名  前】SOU
【タイトル】エンブリヲ
  11/08 18:34
Mail: sou-1701@qc4.so-net.ne.jp
URL:
【メッセージ】
せつこさん
わし、その漫画もってますな。
最近、いろいろ整理してるんで欲しければあげます。